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なぜアント(蟻)か?アントフィナンシャルの名前の由来と込められた想い

アントフィナンシャルロゴ

アリペイや芝麻信用など、中国で多くの人が利用する金融サービスを提供するアントフィナンシャル(螞蟻金服)。

当たり前のように呼んでいるけれど、「アントフィナンシャルってなんでアント(蟻)なのだろう?」と疑問に思ったことはないだろうか。

本記事では、世界最大のユニコーン企業アントフィナンシャルの名前の由来について解説していこう。

なぜアント(蟻)なのか?

Why Ant ?
Why Ant ?

名前の由来の最大のポイントは、「なぜアント(蟻)なのか?」だろう。

ここでいうアントは文字通り「小さい」ことの比喩である。では、何が小さいのか?

それは、「小さい」業務から始まり、関心の対象が「小さい」ことのみであるからだという。具体的にいうと、中国及び世界中の個人も含めた「小さい」存在をいかに幸せにするかが彼らのミッションなのである。

また、アントフィナンシャルには中小ショップや個人の「小さな夢」がたくさん乗っており、小さなパートナーである彼らとともにその夢を達成していくことを喜びとするという思想もある。

アントフィナンシャルCEOの彭蕾氏は「アント」の意味について、次のように語っている。

このような社名にしたのは、われわれがごく小さなことから始め、アリペイからアントフィナンシャルになるまで一貫して小さな世界に専念してきたこと、広く一般の消費者や零細企業にサービスを届けることこそが自らの任務だと考えたことが理由です。

われわれは「小さな」世界にしか興味がありません。アリのようにちっぽけでも、心を1つにして協力すれば、驚くべき力を発揮できます。ゴールへの道の途中であきらめてしまうことは決してありません。

「アント」へのこだわりの強さと一貫性が伺える。

アントフィナンシャルは、2003年にアリババECタオバオの決済サービスとして始まった「アリペイ」にそのルーツを持ち、2014年10月にアントフィナンシャルサービスグループとして独立を果たしている。

設立時には、オフライン決済はまだ主戦場ではなかったが、このような思想だったからこそ、オフライン決済においても「小さなパートナー」達のユーザー体験を第一に考え、急速な普及を成し遂げていったのかもしれない。

アントフィナンシャルの使命

アント フィナンシャルの使命は、“世界に平等なチャンスをもたらす”ことであり、イノベーションを通じて、オープンで共有可能な信用システムと金融サービスに関するプラットフォームを構築します。そして、世界中の消費者と大小規模を問わず全ての企業に、安全で便利な包括的金融サービスを提供してまいります。 https://www.antfin.com/index.htm?locale=ja_JP

アントフィナンシャルは自身のウェブサイト上で、上記のように使命を語っている。

先程のアントフィナンシャルの名前の由来にも通ずるところがある。使命は「世界に平等なチャンスをもたらすこと」と。

アントフィナンシャルの提供サービス
アントフィナンシャルの提供サービス

こちらは、現在アントフィナンシャルが提供するサービスのうち代表的なものを並べたものだ。

先程の使命の引用でも「オープンで共有可能な信用システムと金融サービスに関するプラットフォームを構築します。」と言っているように、各サービス提供者が便利なサービスを提供する基盤となるようなサービスを提供している。

具体的には、アリペイという決済のプラットフォーム、芝麻信用という信用のプラットフォーム、金融機関向けのインフラを提供するアントフィナンシャルクラウドの当たりがこれに相当するものだ。

これらのサービスは、もはや社会インフラ的な存在であり、「小さなパートナー」はこれらを利用し、自らのユーザー体験をさらに高めていくことができるわけだ。

「金儲けのためには行わない」

アリババ創業者であるジャックマーは、アントフィナンシャル設立前年にあたる2013年、アリペイの年度戦略会議にて以下のような言葉を残している。

今日ははっきり言いましょう。金融サービスをやります。しかし、金儲けのためには行わない。重要なことは、10年、いや20年かかるかもしれないが、よりオープンで透明な金融システムを中国に構築することです。

今日のアントフィナンシャルはまさにこの言葉に尽きるかもしれない。そんな金儲けのためには行わない企業が、いまや時価総額16兆円の企業(日本企業と比較すると、トヨタの21兆円に次ぐ第2位)となっているから驚きである。

パートナーをいかに幸せにするか、金融サービスを通じて。そのシンプルなことを常に追求している企業がアントフィナンシャルなのだろう。

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