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信用スコアモニタリング Credit Karma の買収企業6社から見える成長戦略

Credit Karma が買収した6社
Credit Karma が買収した6社

昨日は、Credit Karma のビジネスモデルやプラットフォーム戦略について解説したが、本記事では、Credit Karma の買収企業の動向が面白いのでご紹介していこう。

Credit Karma は、これまでに合計6社を買収しており、それぞれに明確な戦略が見え隠れしている。

信用スコア関連の米国最大級ユニコーン Credit Karma について迫っていこう。

Credit Karma の買収企業は以下の6社

Credit Karma がこれまでに買収した企業(サービス)は、以下の6つになる。

企業/サービス名 買収日 ひとこと解説
Snowball 2015/12 Android向けノーティフィケーションセンター
OnePriceTaxes 2016/12 オンライン税金確定申告書類作成
Claimdog 2017/05 未請求資産請求サービス
Penny 2018/05 チャットボット型PFM
Approved 2018/08 住宅ローンプラットフォーム
Noddle 2018/11 UKのクレジットレポートサービス

Noddle については、TransUnion からのサービス単位の買収となっている。

以下では、それぞれの企業及び提供するサービスについて解説し、Credit Karma の買収意図についても考えていこう。

Android向けノーティフィケーションアプリ「Snowball」

ノーティフィケーションアプリの「Snowball」
ノーティフィケーションアプリの「Snowball」

Snowball は、Android向けのノーティフィケーションセンターを提供していたアプリだ。

Snowball の買収については、acqui-hire(アクハイヤー:企業買収による人材獲得)の意味合いが強いと言われている。

Snowball の共同創業者である Anish Acharya 氏と Jeson Patel 氏は、SocialDeck というソーシャルゲームパブリッシャーのスタートアップを Google に売却したことのあるシリアルアントレプレナーだ。

彼らを取り込むことで、Credit Karma のUXを向上させていこうという狙いだったわけだ。

オンライン確定申告書類作成の「OnePriceTaxes」

OnePriceTaxes は Credit Karma Tax としてリニューアル
OnePriceTaxes は Credit Karma Tax としてリニューアル

OnePriceTaxes は、オンラインで税金の確定申告書類の作成及び申請ができるサービスだ。

Credit Karma は、OnePriceTaxes を買収後に、「Credit Karma Tax」という自社サービスとしてリニューアルをして同社のサービスを提供している。

アメリカでは、所得を得ているほとんどの人が確定申告をする必要があり、生活者にとって大きなペインとなっている。

そのような大きなペインを解決することで、Credit Karma が信用スコアチェックサービスを超えて、金融に関する課題解決企業へと動き始めていることが分かる。

ちなみに、この領域の競合としては、Intuit グループの TurboTax がある。

未請求資産請求サービスの「Claimdog」

Claimdog も Credit Karma 内のサービスに生まれ変わった
Claimdog も Credit Karma 内のサービスに生まれ変わった

Claimdog は、消費者から企業への未請求資産(Unclaimed Money)の請求を助けるサービスだ。

こちらも、Credit Karma の1サービスとして提供されている。

Credit Karma の未請求資産請求サービスの仕組み
Credit Karma の未請求資産請求サービスの仕組み

Credit Karma では、クレジットレポートを元に、その人にとってベストなクレジットカードやローンを紹介することで、生活者の収支改善を後押ししている。

そのような収支改善の一貫として、この未請求資産請求サービスも捉えることができるだろう。

日本ではあまり馴染みのないサービスカテゴリーであるが、米国ではニーズがあるようだ。

住宅ローンプラットフォーム「Approved」

住宅ローンをモダナイズする「Approved」
住宅ローンをモダナイズする「Approved」

Approved は、住宅ローンに透明性や効率性をもたらす(モダナイズする)サービスだ。

Credit Karma は、Approved の買収前に、子会社として Credit Karma Mortgage を設立しており1、この買収により、住宅ローン領域を加速させていこうという狙いだと想像できる。

チャットボット型PFM「Penny」

Penny はチャットボット形式のPFM
Penny はチャットボット形式のPFM

Penny は、チャットボット型のPFM(Personal Finance Management)アプリだ。

チャットボット形式でユーザーとの築きやすく、エンゲージメント獲得に有効と考えての買収だ。

Credit Karma では、すでに Penny のようなチャットボット形式のUIを取り入れており、今後 PFM のような立場も担っていくようになるのかもしれない。

イギリスのクレジットレポートサービス「Noddle」

イギリスのクレジットレポートサービス「Noddle」
イギリスのクレジットレポートサービス「Noddle」

Noddle はイギリスのクレジット(信用)レポートサービスで400万人のユーザーを抱えている。

今までは、TransUnion が提供していたが、今回、TransUnion から Credit Karma が事業買収をする形となった。

Credit Karma は、Noddle の買収により、イギリス市場への参入を果たすことになる。

Credit Karam はこれまで、米国市場のみに集中していたが、今回のイギリス進出が「初の海外進出」となるため、大事な一手となりそうだ。

まとめ

本記事では、Credit Karma の買収企業及びサービスから、Credit Karma の戦略について追ってきた。

まとめてみると、

  • 信用スコアチェックサービスからプラットフォームへ拡張していくためのサービス拡充
  • それをするためのユーザー体験の向上施策
  • 海外進出を果たしていくためのチャレンジ

というように分類できる。

このようにまとめてみると、同社の戦略が綺麗に見えてくるだろう。

直近買収ペースは上がっているため、今後の買収戦略にも注目していきたい。

Credit Karma のビジネスモデルやプラットフォーム戦略についてはこちら。 www.dappsway.com