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DiDi(滴滴出行)の投資先14社を調査、DiDiの世界進出と巨大テック企業への道

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先日 DiDi の東京上陸に伴い記事を書いた際に反響がそれなりにあったので、それに関連して、DiDi の投資先を調べてみた。

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調査をしてみると、DiDi がもはや中国の枠には収まらず、世界進出に向けて着々と歩を進めている様子が見えてきた。

本記事では、Crunchbase の情報を元に、DiDi の投資先14社について、簡単なサマリーと共にお届けしよう。

DiDi の投資先14社をまずは紹介!

Crunchbase によると、DiDi の投資実績は時系列で以下の通り。

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DiDi の投資実績 by Crunchbase

投資先企業単位でまとめて、設立国及びサービスカテゴリーを追加すると書きのようになる。

サービス名 設立国 創業 DiDi投資金額 カテゴリー
Uber 米国 2009 $7.7B 配車 / ライドシェア
Taxify エストニア 2013 配車
RenRenChe 中国 2014 $500M 中古車P2P売買
Ola インド 2010 $500M 配車
ofo 中国 2014 $1.2B バイクシェアリング
Lyft 米国 2012 $1.7B 配車 / ライドシェア
Grab シンガポール 2012 $2B 配車 / ライドシェア
99 ブラジル 2012 $100M/買収 配車
Mobile Go 中国 2017 $9.4M タクシー車内販売
iSpace China 中国 2016 $88M ロケット
Data Enlighten 中国 $14.4M トランスポーテーション
China Unicom 中国 2009 $11.7B 通信
Careem UAE 2012 配車
Yestock 中国 カーレンタル / カーリース

ここからは、それぞれのサービスについて簡単にサマリーでご紹介していこう。

DiDi の投資先それぞれのサマリー

Uber

皆さんご存知の Uber 。日本では配車アプリのみの展開となっているが、米国ではライドシェアのメニューも用意されている。Uber China については、激しい顧客争いの上に、DiDi が買収する形となった。

Taxify

エストニア発の配車アプリ。EU諸国を中心に、オーストラリア、ガーナやケニアなどのアフリカ、イラクやサウジアラビアなどの中等、メキシコ、ロシア等、世界31カ国に展開(2019年1月時点)。

RenRenChe

中国の中古車売買サービス。累計7.6億ドル調達のユニコーン。DiDiの他には、テンセントやゴールドマン・サックスが大型の資金投下をしている。

Ola

インドで配車アプリシェアNo.1を誇る。累計34億ドル調達のユニコーン。インドらしく、Auto と呼ばれる三輪自動車が最もポピュラー。日本ではソフトバンクが投資をしている。

Ofo

中国のバイクシェアリングサービス。累計22億ドル調達のユニコーン。そのうち15億ドルをアリババグループが資金投下しており、ofo ではアリババグループの信用スコア「芝麻信用」を用いている。

Lyft

Uber のライバルとして台頭しているライドシェアリングサービス。累計調達額は49億ドルに登るユニコーン。米国以外にカナダでのサービスを開始しており、今後その他の国への展開も予想される。

Grab

マレーシア、フィリピン、インドネシア等東南アジア諸国でNo.1のシェアを誇る配車及びライドシェアサービス。主要株主としてソフトバンク/DiDi、さらに豊田通商や本田技研も資金を投下している。

99

ブラジルで展開している配車サービス。2018年1月に10億ドルで DiDi が買収。日本からは、ソフトバンクビジョンファンドが2017年5月に投資している。

Mobile Go

DiDi出身者による、配車サービス向けのタクシー車内コンビニ事業を提供するスタートアップ。DiDiのドライバーは1600円ほどのデポジットを支払うことで、ミネラルウォーターやスナック等を車内で簡単に販売することができる。

iSpace China

ロケットスタートアップ。中国では国策として2022年までに有人衛星を実現するという目標を定め、直近宇宙関連スタートアップへの投資も激化している。

Data Enlighten

データ及びAIを用いて、自動運転者の維持管理のためのメンテナンスや、保険等を提供するスタートアップ。

China Unicom

中国の通信大手 China Netcom と前身の China Unicom が合併して設立された通信会社。Baidu、Alibaba、Tenecent、JD、DiDiと中国の名だたる企業から調達をしている。

Careem

ドライバーと乗客のマッチングプラットフォーム。UAEのドバイを中心に、サウジアラビア、トルコ、エジプト等中東から北アフリカ地域に展開している。日本からは、楽天が投資をしちえる。

Yestock

中国でカーレンタルやカーリースを中心に展開している。DiDiのドライバーへも自動車の販売やレンタルを行っていることもあり、その点において今後さらなるシナジーが期待できる。

モビリティの世界展開とモビリティを超えて

本記事では、DiDI の投資先企業についてまとめてみた。

欧州、アメリカ、インド、ブラジル、東南アジア諸国と世界各国にその投資先を広げ、DiDi の経済圏を世界中に広めていこうという意思を感じる。

また、日本においては、DiDiモビリティジャパン株式会社をソフトバンクと合弁で設立し、これから活動を本格化させようというフェーズだ。

投資戦略により世界進出を図る DiDi と、自社サービスで世界進出を図る Uber という構図でみても面白いかもしれない。

さらに、2018年にはロケットスタートアップへの投資にも手を付けている点は注目だ。宇宙産業に関して、中国は2014年までは官営団体あるいは軍部のみに制限をしていたが、2015年には民間へ開放され、宇宙系スタートアップも徐々に目が出始めている。

中国政府は「宇宙飛行大国」を目指すとし、ビジネスの領域でもそうだったように、宇宙産業においてもアメリカを急ピッチで追いかけており、さらに加熱していきそうだ。

さらに、DiDi は2019年に入り、FinTech 領域への参入も果たしている。保険、資産管理、クラウドファンディング、自動車ローンといった FinTech サービスのラインナップを一挙に発表したのだ。

DiDi は「巨大モビリティ企業」を超えて「巨大テック企業」へとうまく脱皮していけるのか、注目だ。

今後も動きがあり次第、更新していきたい。

DiDi が2019年に15%の人員解雇へ

最新のニュースで、DiDi が2019年中に15%(2,000人)ほどの人員解雇を計画していることが明らかになった。

規制強化によるドライバーの供給不足と昨年のDiDi利用者の殺害事件により、逆風が続いていることが原因と報じられている。ビッグテック企業への道はそう簡単ではないということかもしれないが、これをどう乗り越えていくのかにも注目してきたい。

techcrunch.com

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