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LINEの信用スコア「LINE Score(ラインスコア)」の利用データと仕組みについて徹底解説

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ソフトバンク(J.Score)、ヤフーと信用スコア領域へのIT系大企業の参入が続くなか、ついに LINE も参入を発表した。

LINE といえば、月間7,800万人という国内最大級のアクティブユーザー数を誇るメッセンジャーアプリだ。

直近では、「LINE Pay」の急進のほか、「LINE家計簿」や「LINEほけん」のリリースなど、各領域で新規サービスが動いている。

そのような LINE による信用スコア「LINE Score(ラインスコア)」は、どのような仕組みで、どのようなメリットがあるのか、本記事について解説していこう。

LINE Score(ラインスコア)の概要と運営体制

LINE Score(ラインスコア)は、2018年11月27日に開催された「LINE Fintech Conference」にて発表された。

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LINE Score と同時に発表されたのが、個人向けの無担保ローン「LINE Pocket Money(LINEポケットマネー)」だ。

LINEスコアを元に、LINEポケットマネーによる個人向け融資の条件(利率や上限金額)を決めるという関係性だ。

リリース時期については、2019年の上半期を目指すとしている。

運営は LINE Credit、みずほとオリコの資本参加

そして、LINEスコアやLINEポケットマネーの運営元は、「LINE Credit」が担当する。

同社は、LINE Financial の100%子会社として、2018年5月に設立されていた会社で、今後、みずほ銀行とオリエントコーポレーション(オリコ)を引受先とした第三者割当増資を実行する予定で、保有株の比率は以下のようになる。

  • LINE Financial:51%
  • みずほ銀行:35%
  • オリエントコーポレーション:14%

みずほ銀行は、オリエントコーポレーションの株式のうち 48.67% を保有する主要株主であることから、LINEとみずほ銀行系列のタッグによる取り組みだと捉えることができる。

LINE Credit では、みずほ銀行やオリコが積み重ねてきた与信審査ノウハウや関連する蓄積データを生かして、サービス提供を行っていくという。

みずほ銀行は、ソフトバンクとの合弁会社「J.Score」も展開しており、IT企業との連携に対して積極的に動いている様子だ。

出澤氏「今の時代にあった信用スコアを」

LINE CEO の出澤氏は、次のように語っている。

例えば近年注目されている働き方としてフリーランスがありますが、大手企業などに努めている人と比較するとローンが組みにくい。しかし、このサービスを使えば、より実態に近い一人ひとりのスコアに応じた利率が適用される。

他の信用スコアと同様で、既存の信用評価システムでは過小評価されてしまっているような人たちに対して、LINEのデータを活用していくことで、サービス提供をしていこうという狙いだと考えられる。

LINE社のコーポレートミッション
LINE社のコーポレートミッション

LINE社のコーポレートミッションは「CLOSING THE DISTANCE」。このミッションのもと、フィナンシャル領域においては、人とお金・金融サービスの距離を縮めていく方針だ。

今回の「LINEスコア」及び「LINEポケットマネー」でもまさに、今まで遠い存在であった融資サービスを、よりユーザーに身近な形で提供していくことになりそうだ。

LINEポケットマネーの利用例として、急な飲み会などの交際費、出張等の立替費、医療費などの突発的な資金ニーズへの対応を想定しており、申込み〜借り入れ〜返済までのすべてのフローがスマホのアプリ上で完結するモデルを検討中とのこと。

これは、まさに「CLOSING THE DISTANCE」を体現したサービスとなりそうだ。

LINEスコアの信用スコアリングの方法

では、LINEスコアにおけるスコアリングはどのようなデータを利用して、どのように算出されるのだろうか?

「LINE Score」の信用スコアリング(ITmedia Newsより)
「LINE Score」の信用スコアリング(ITmedia Newsより)

スコアリングに利用されるデータは以下の2種類だ。

  • ユーザーの属性情報
  • 非金融領域・オンライン行動傾向データ

このうち、LINEスコアのユニークな点は、もちろん後者の「非金融領域・オンライン行動傾向データ」の部分だろう。

「『LINE』およびLINEファミリーサービスの利用状況をはじめとするLINEプラットフォーム上での行動傾向データ」を利用することで、スコアリングを算出していくのだという。

具体的に、信用力とLINEサービスの利用動向とにどのような相関があるのか難しいところだが、シンプルなところでは、LINE Pay の決済データや、LINE家計簿に蓄積されている資産データ等は信用力を測る上で有効に利用ができそうだ。

また、メッセージの履歴データからは、信用力の高い人とのやりとりが多ければ、その人自身も信用力が高い可能性が高いといったことも分かるかもしれない。「未読が多いとスコアが下がるのか?」といった冗談めいた意見も聞こえてくるが、果たしてどのようなアルゴリズムになっていくのが注目である。

プライバシーは大丈夫なのか?

LINEスコアのスコア算出は、ユーザーの同意を得て実施するとのこと。

そのため、スコアの算出を望まないユーザーは、同意をしなければスコア算出を避けることはできるような設計になりそうだ。LINE Credit としては、炎上リスクもあることから、おそらく細心の注意を払って実施することになるあろう。

まとめ

本記事では、LINE版信用スコア「LINE Score(ラインスコア)」と個人向けローン「LINE Pocket Money(LINEポケットマネー)」について解説をしてきた。

日本で最大のアクティブユーザー数を誇るサービスだけに、その動向に注目が集まる。

さらに、LINEでは、みずほ銀行と共に「LINE BANK」の構想を発表し、2020年の本格始動に向けて動いている。まさに、「金融」という1つの大きな柱を立てようとしているところだ。

そんな同社にとって、この「LINE Score」は1つの肝サービスとなるだろう。ユーザーとしても、ビジネス的な動きとしても、注目していきたい。